インド・ベンガルールから中継。インドはことし人口が14億2800万人を超え世界一になる見込み。市内の交通手段はオートリキシャと呼ばれる三輪タクシーが有名。行き交う乗用車は日本の車メーカー・スズキの車が目立つ。スズキはインドの乗用車シェア1位で40%を占めている。スズキがインドに進出したのは1980年代。このころインド政府は一般国民が乗れる小型車の製造に向けて世界のメーカーに協力を打診していた。こうした中「人々の生活が車で豊かになるため」との思いを伝えた「スズキ」がパートナーとなった。インドの新車販売台数は去年、中国・アメリカに次ぎインドが3位。地域密着で高い信頼を得てきたスズキが圧倒的な存在感を保っている。ベンガルールはインド随一の庭園としで、“東洋のシリコンバレー”としてIT産業の中心となっている。インドの平均年齢は27.9歳と若い。この10年間で平均して6%の成長を続けている。基盤となっているのは、デジタルIDシステム「アーダール」。生年月日などの個人情報、目の虹彩、指紋により個人のIDEAを作成する。この技術を提供しているのは日本の企業・NEC。アーダールは進学や運転免許証、パスポート取得に必要。IDには銀行口座がひも付けられていて、これだけでオンライン決済が可能。また補助金・支援金も自治体が振込可能で、gフローバルサウスで導入が始まっている。インドは今年G20の議長国。先週末にはベンガルールでG20デジタル経済相会合が開かれた。参加した河野デジタル相は「デジタル分野を考えると強力できるところは協力しちゃった方が早いよねという感じはする」と述べている。来月には首都・ニューデリーでG20サミットが開催される。インドはロシアとの結びつきが強く、ウクライナ侵攻後も関係を保っている。成長著しいインドは国際社会での存在感を増している。ことし6月にはオディシャ州で特急列車などの衝突事故が起き約300人が死亡した。インドの鉄道は世界有数の規模を誇るが安全管理に問題があり、死傷者が出る事故が多発している。また、モンスーンのこの時期は洪水被害で幹線道路の寸断が多発するなど、人口急増にインフラ整備が追いついていない。また、生活排水による水質汚染が深刻化していて、大気汚染は世界最悪レベルだという。