中東と中国の往復のタンカー運賃の値上げの原因について、徳重亨さんは「タンカー需給のひっ迫が要因です。アメリカとイランの戦闘によって、原油輸出量が3月には大幅に減少していたが、その後大幅に回復したことでタンカー需要が増している」と語った。需要が増している一方で、タンカーの供給が減っていることについて徳重亨さんは「アメリカの制裁でイランやロシア関連の一部のタンカーの使用が制限されてきたことがあります。最近では、ホルムズ海峡での危険を一部のタンカーに限定するためのシャトル輸送が増えていますが、積替えや待機に時間がかかり輸送効率が低下し、タンカー運賃の上昇に繋がります。さらに、アジアの各国が遠方からの原油調達を増やしていることで、輸送機関が長期化し利用可能なタンカーの不足につながっています」と語った。大型タンカーを運行する会社の株価について徳重亨さんは「トランプ政権がタンカーに対する制裁の緩和を検討していると報じられ、需給ひっ迫が緩和するとの見方が圧力となったが、仮にタンカーへの制裁が緩和されても、老朽化などを理由に実際に復旧できるタンカーの数は限られるとの見方が有力です。したがって、タンカー運賃の下落圧力は限定的と見られますが、株価の調整がどこまでうまくいくのか見極める局面だと考えます」と語った。
