線維筋痛症の明希さんは、生活の負担を少しでも減らすために複数の病院をまわっていた。明希さんは、精神障害者保健福祉手帳はを持っている。医療費の一部助成などの補助が受けられるが有効期間は2年。一方の身体障害者手帳は、身体の機能に一定以上の障害がある人に発行され、原則として期間に定めはない。杖や医療用のマットレスなどを買う際に費用の補助が受けられる。病院側は一律に出さないということはなく、患者によって判断している。日本橋リウマチ・ペインクリニックにやってきた明希さんはこの病院に通い始めたが、院長の岡寛さんは以前、国の研究班に加わっていた。心理的な要因が大きいとされてきた線維筋痛症に、新しい概念が取り入れられ始めた。後日、握力などの運動機能を測定し、身体障害者手帳の3級程度の該当すると診断。交付に向けて自治体のによる判定へ進むことに。教育学部で、子供むけの表現活動を専門にしていた明希さん。線維筋痛症を発症した後、一度は退学を余儀なくされた。しかし、在宅で学ぶ方法を相談し、去年再入学として戻ることができた。取り組んでいたのは卒業制作。明希さん一人のための卒業制作発表会が行われ、大学での4年間を表現した。