防災士は地域や職場で活動する防災リーダーを育成するために設けられた民間資格で、一定の研修を受け、試験に合格するなどして取得することができる。愛媛県によると、先月末の時点で県内の防災士は2万4835人と、東京都の2万4742人を93人上回り、初めて全国で最多となった。また、人口10万人あたりで見ても愛媛県が1861人、次いで大分県が1229人、高知県が948人と愛媛県が最も多くなっている。県内では特に松山市が、阪神淡路大震災をきっかけに南海トラフ地震などへの備えを進めようと費用を全額補助するなどして防災士の育成に取り組んでいて、ことし8月には全国の市区町村で初めて1万人を超えた。中村知事は「自然災害は激甚化・頻発化しており、南海トラフ地震の発生も懸念される中、防災士の役割はますます重要になっている。地域防災力のさらなる向上に取り組んでいく」とコメントしている。