11月下旬、東京・中野区にあるとおやま薬局。都内などに6店舗を展開する調剤薬局である。経営者の遠山伊吹さんは自らも薬剤師である。今年のインフルエンザは過去10年で最も早く感染が拡大している。インフルエンザに処方される薬の中にはすでに欠品も出始めていた。今薬局や医療機関で出される約9割がジェネリックと呼ばれる後発医薬品である。値段は先発薬の約半額と安いが、製薬会社が出荷を調整していて手に入りにくくなっている。長引く咳などに処方されるモンテルカストという薬も残りわずかになっていた。ここ数年、ジェネリックが全般的に仕入れにくくなっているのである。
