G7サミットはまもなく2日目の協議が始まる。今日はインド太平洋と経済安全保障で中国を牽制する強い姿勢を打ち出せるかが焦点となる。岸田総理は尖閣諸島や台湾周辺での軍事的威圧に警戒を呼びかける考えで、同行筋は中東などに向きがちな欧米の関心を中国に振り向けたいとしている。また、中国の経済的な威圧にも対抗策を示したい考え。特に中国が補助金を出して電気自動車などの輸出を後押しする過剰生産問題も提起し中国に頼らない半導体などの供給網強化に向け議論する見通し。議長国イタリアのメローニ首相が今回のG7で最も勢いに乗るリーダーとみられている。これと対照的に岸田総理だけでなく米国、英国、フランスなど大半の首脳が国内での人気低迷に頭を抱える中での出席となっている。そうした中だけに岸田総理が中国問題や去年、議長として主導したAIの分野で国際的にも国内向けにも存在感を示せるかが焦点になっている。