インドネシア・バリ島で行われた「ホテルのアカデミー賞」ワールド・ラグジュアリー・ホテル・アワードの授賞式で高級温泉宿部門など3部門を受賞したのが「江田島荘」。世界最高位の受賞は日本初の快挙。この賞は一般の人も含めた投票によって受賞施設が決定される。江田島荘は2021年にオープンし、全ての客室から瀬戸内海を一望できる。特に自慢の温泉では源泉掛け流しのぬる湯に露天風呂、足湯と様々に楽しむことができる。特にこだわっているのが島の素材で、地元の漁師や農家から直接仕入れるのはもちろん、ラウンジの壁などには江田島産の高級壁紙を使用している。またスタッフの9割を江田島市民で構成しており、支配人の阿部直樹さんは、開業当初は宿泊の経験があるスタッフは3人しかいなかったが江田島を愛するスタッフがおもてなしをしてきたところが評価されての受賞だと思うと話した。去年5月のG7サミットの際にはドイツ首相の随行団が宿泊、それまで殆ど無かった外国人観光客の宿泊が今春以降10%以上に増加しており、インバウンドの約半分はドイツからだという。江田島荘が選ばれた理由について航空・旅行アナリストの鳥海高太朗さんは、今のトレンドがスモールラグジュアリーで、30室前後くらいの規模感でスモールコンパクトでありながら景色が素晴らしくて温泉があってと総合的な部分で受賞につながったと話した。