笑顔でカメラに収まる女性たち。企画に共感した写真家の蜷川実花さんが撮影した。モデルを務めたのは乳房再建を経験した12人の女性。手術で乳房を取り戻すことができることを知ってもらいたいと支援団体の呼びかけに手を挙げた。モデルの1人、山嵜佳代子さん。夫と2人の子どもと暮らしている山嵜さん。3年前、41歳のときに乳がんと診断された。医師から乳房の切除が最善の治療だと告げられ、切除を決めた。乳房の再建を望んでいた山嵜さん。再建について医師からの提案はなかったが、山嵜さんは再建したいと希望を伝えた。再建には、がんの治療を行う医師とは別に専門の形成外科医が手術することが必要。山嵜さんはみずから本やインターネットで再建について調べ、希望どおり切除と同時に再建の手術をすることができた。
乳房の切除と同時に再建をしなかったことで苦労したという人もいる。上原登志子さん。食品メーカーで働き、現在は夫と2人で暮らしている。乳がんが見つかったのは2年前。上原さんは、進行する前に早く治療しなければと焦った。再建について医師に聞いたが、手術日を延期しなければいけないと言われ、諦めた。切除後、半年間、片胸を失った状態で暮らした上原さん。気持ちの落ち込みを感じるようになった。生活に不便さも。毎日身につける下着には片方にガーゼを詰めて、形が崩れたり、ずれたりしないようにする工夫が必要だった。乳房の切除から半年後。上原さんは再建の手術を決断した。しかし、再建までの時間が空いたことで皮膚を伸ばすための手術も必要になり、大きな負担を感じた。40年以上、乳房再建手術を行ってきたプレストサージャリークリニック・岩平佳子医師。乳房を切除する際に患者に選択肢が示されないことが再建をする人が増えない背景にあると指摘する。岩平さんの患者の中には91歳で再建した人もいる。再建をためらったり、諦めたりせず、医師に希望を伝えてほしいという。
乳房の切除と同時に再建をしなかったことで苦労したという人もいる。上原登志子さん。食品メーカーで働き、現在は夫と2人で暮らしている。乳がんが見つかったのは2年前。上原さんは、進行する前に早く治療しなければと焦った。再建について医師に聞いたが、手術日を延期しなければいけないと言われ、諦めた。切除後、半年間、片胸を失った状態で暮らした上原さん。気持ちの落ち込みを感じるようになった。生活に不便さも。毎日身につける下着には片方にガーゼを詰めて、形が崩れたり、ずれたりしないようにする工夫が必要だった。乳房の切除から半年後。上原さんは再建の手術を決断した。しかし、再建までの時間が空いたことで皮膚を伸ばすための手術も必要になり、大きな負担を感じた。40年以上、乳房再建手術を行ってきたプレストサージャリークリニック・岩平佳子医師。乳房を切除する際に患者に選択肢が示されないことが再建をする人が増えない背景にあると指摘する。岩平さんの患者の中には91歳で再建した人もいる。再建をためらったり、諦めたりせず、医師に希望を伝えてほしいという。