加藤さんのきょうの経済視点は『死刑判決』。加藤さんは「2月5日に中国でスパイ罪に問われていた中国系のオーストラリア人作家の楊恒均さんが執行猶予付きの死刑判決を受けた。これからの2年間、刑務所での行いが良ければ無期懲役に減刑されるが、オーストラリアのウォン外相は記者会見で驚愕していると、彼のために声を上げ続けると述べている。中国出身とはいえ、外国籍の国民に死刑が下ったスパイ罪。まわりで中国事業を展開する人の中でも衝撃が走った。2014年に反スパイ法が施行されて以来、日本人も17人が拘束され10人に実刑がくだった。昨年、同法が改正され取り締まり範囲が拡大している。日本企業も法律を読み込み、入念な準備と対策をして付き合っていく守りを固める必要性があると感じている。習近平政権の特徴は放置という大義名分のもとでグレーゾーンを狭めていく。以前は中国もとにかく経済が成長すればいいというゆるさがあったが今ではゆるさは許さないという姿勢」などと述べた。松本さんのきょうの経済視点は『2024年前半の最高値更新は良いことなのか?』。松本さんは「私は良いことではないと思っている。株価見通しのコーナーでPERが15倍を超えて投資をすると1年後のリターンは厳しいと話したが、2012年以降でTOPIXの12ヶ月先PERが15倍を越えた時期の1つに2015年の夏というのがある。この時は円安進行、原油価格急落ということで日本企業の業績が大幅増益になると海外投資家を中心に日本株を買い占めて、PERが一時16倍となった。その後起きたのは想定外の人民元切り下げ、円高も起きて日本株が2ヶ月で2割近く下落することになった。今の株価水準であればPER14.4倍から5倍、PERが13倍に下がっても10%程度の株価調整ですむが16倍を超えたあとに調整が起きると2割ぐらい調整する。年前半に最高値更新するとPER16倍ぐらいをつけるシナリオ。そうするとリスクがあったときにいいことなのか。ほっとけば2025年に最高値更新するのでそれを2024年前半にやってしまうと変動率が高まるということなのであまりよろしくないのではないか」などと述べた。