撮影2日目。開店前、アイスに使うミルクを絞るという牧場に向かった。この牧場は、アイスクリーム店を経営する家族がやっているのだという。息子とお母さんで、毎朝休みなく乳搾りをしている。酪農だけでは生活が厳しいと、30年前にアイスクリーム店を始めた。8時半、お店が開店した。1人目は男性のお客さん、「いつものやつ」と注文した。男性は福島の除染や復旧工事に携わってきたという。お昼ごろ、駐車場に1台のトラックが停まっていた。工事などの仕事帰りの3人(両親と中学生の息子さん)が、仲良く並んでアイスを食べていた。息子さんは時々こうして家業を手伝っている。将来は後継ぎになる意思もある模様。大学のある仙台から帰省した女性が、祖父母と来ていた。幼い頃は祖父母に車で連れてきてもらっていたという。柔道の試合で負けた帰り、アイスに癒やされに来た男性たちがいた。33歳の男性は、小学生の頃から来ていることや、震災で県外に住んでいた経験などを語った。震災直後、店はトイレと水道を提供し、避難する人を支えたという。夕方、1人の女性が訪れた。近くに住む主婦で、ここのソフトクリームが大好きだという。親の介護などで忙しい合間を縫って訪れた。