住宅ローンの金利にも影響する、長期金利の上昇について。長期金利は、住宅ローンの固定型金利の基準になっている。住宅金融支援機構が住宅ローンを借り入れた人に聞いたところ、変動型の金利を選んだ人は77%で、固定型(全期間固定型・固定期間選択型)は23%で、長期金利は固定型に影響する。グラフ・長期金利の推移(2023年4月〜)を見ると、ことしに入ってから特に急ピッチで上昇している。先週21日には一時1.455%まで上昇し、2009年以来の高い水準となった。日銀のさらなる利上げ観測が影響している。次の利上げのタイミングは意外と早いのではないかと思わせる出来事が先週、重なった。具体的には、日本のGDPが市場の予想を上回ったことや日銀の高田審議委員が講演で“さらなる利上げの必要性”に触れたこと、1月の消費者物価指数の上昇率が2か月連続で3%台と高かったことなどがある。東海東京証券・佐野一彦チーフ債券ストラテジストは「長期金利は2〜3週間後までに1.5%に届く可能性もある」としている。投資家の間で、日銀が目指す政策金利の水準は1%程度とみられていたが、最近では1.5%ではないかという見方も広がってきたという。長期金利は今週どう動くのか、注意深く見ていく必要がある。