今年3月に政府が放出した約21万トンの備蓄米。消費者に届くまでには集荷業者から卸売業者に引き渡され、スーパーなどの小売りという流通経路を辿る。農水省は集荷業者から卸売業者に引き渡された備蓄米の送料が先月13日時点で全体の1割にとどまっているときのう発表。さらに実際にスーパーなどの小売店や飲食店にたどり着いたのは全体の2%の計4179トンだったことがわかった。農水省は「通常の取り引きと違って調整などの時間がかかっている」などコメントしている。宇都宮大学の松平尚也助教授は「既存の在庫との調整と実務。精米して袋つめして取り引きするというところと、時間がかかっているとされている。どのように流通を円滑化するかがポイントになってきてる」などコメント。今月から来月にかけては卸売業者に約7万7000トン引き渡される予定。農水省は「先月中旬以降は流通のペースが速まっている」としている。