東京・八王子市内の物産展で目立つ場所に置かれている「曲げわっぱ」。曲げわっぱを八王子の名産にしたいと作っているのが、市内の木工職人・三澤正孝さん。三澤さんは地元・多摩地域の木材を使用することにこだわっている。東京・多摩の木材は強度的にもかなり水準が高いといい、良さを知ってほしいと考えていた。そので良質な木材からしか作れない曲げわっぱ作りを思いついた。材料は3ミリに切り出したヒノキ。水に漬けたあと水分を蒸発させ、型に沿わせゆっくり曲げていく。試行錯誤し製品化に3年かかった。すべての工程を1人で作業している。1つの製作には1か月半かかるという。そこに地元の型染め職人・山崎香さんから声がかかった。地域の染めの文化を伝えたいと思っていたといい、三澤の曲げわっぱにデザインを施したいと山崎さんが申し出たという。こうして東京曲げわっぱが完成した。三澤さんは「地域の人と関わりながら東京・八王子を世界に普及できれば」と語っている。