2019年の台風19号では福島県と宮城県を流れる阿武隈川流域の堤防が52か所決壊し、東北全体で4万5千棟を超える住宅被害が発生した。堤防が決壊すると一気に濁流が周辺に押し寄せるため避難の時間はほとんどなく、特に大河川の場合は上流の水が押し寄せるまで時間がかかるため雨のピークが過ぎた後も危険な状態がしばらく続く。東北ではこれまで雨が少なかったこともあって堤防整備の基準が九州などと比較して少なく、近年の大雨に対して弱いことがあげられる。秋田市では大規模な河川改修工事などを行っているが、完成までは長い時間が必要になるため、日頃からハザードマップを確認して備えをしておく必要がある。