東京・浅草にある雷一茶 お抹茶体験店では抹茶三昧のスイーツを味わうことができる。約8割が海外からのお客さんだという。世界的抹茶ブームで売れ行きは好調だが店では今後商品の値上げを検討している。その理由は原料の抹茶の高騰。人気に伴い抹茶1kgあたりの平均価格は急上昇し5年間で1.5倍の値段となっている。なかでも宇治茶で有名な京都では今年は抹茶原料価格が1万4000円ほどの高値になっており、去年の約2.6倍。こうしたブームを受けお茶の産地にも変化が。八女茶ブランドで知られている福岡県八女市のお茶農家では、以前は煎茶7割・抹茶3割くらいで生産していたが、抹茶ブームを受け抹茶6割・煎茶4割にシフトを変えた。抹茶の原料であるてん茶は茶葉を摘む前に約20日間日光を遮る必要がある。手間はかかるが煎茶から抹茶に切り替える農家が増えているという。その結果煎茶の生産量が減ったことで価格が高騰、JA全農京都によると一番茶の価格は1kgあたり4482円と去年より1000円以上上がっている。ペットボトル飲料などに利用される二番茶も約6割以上高くなっている。一方で慎重な農家もあり、奥富園15代目園主の奥富雅浩さんは、去年12月頃から世界中から抹茶の問い合わせが急増した、単価がまるで違う、そのおかげで煎茶の価格も高騰してしまったので十分な量の煎茶を供給できる分はしっかり作っていかないと行けないと話した。