BSプレミアム4Kで放送している「週刊4Kふるさとだより」から、絹糸づくりの技術の伝承・普及に取り組む福岡県築上町の女性を紹介。絹の研究家・林久美子さんは、公民館などで講座を開き、絹の魅力を伝えている。林さんは学生時代から絹に関心を持っていた。長野県岡谷市の絹の博物館に、学芸員として勤務し、絹糸づくりの伝統的な技術を学びながら、その伝承に努めてきた。林さんは、約3年にわたり、経験者から直接指導を受けた。親の介護のため、出身地の福岡県築上町に戻ることになった。かつては町内で絹糸づくりが行われていたが、現在は1軒も残っていない。林さんは、庭に蚕のエサとなる桑の木を植えた。卵から育てた蚕に桑の葉を与え、一月ほどで糸を吐いて真っ白な繭になる。繭をお湯で煮て柔らかくして、細い糸をたぐり、一本の糸にする。糸繰りの機械は昭和初期のものを探して入手した。林さんは、講演などの活動にも力を入れている。この日は、北九州市で幼稚園児に授業を行った。林さんは、私ができることは、シルクの歩みを続けていくこと、種まきを続けていきたいなどと話した。