八王子にある高尾駅から徒歩5分、日が落ちると長い行列ができる。お目当ては、屋台ラーメン。1杯750円、八王子のソウルフード「八王子ラーメン」、しょうゆベースに刻みタマネギ、アツアツのラードがラーメンを冷めにくくしている。屋台ラーメンは、都内にわずか3軒。昭和40年代には都内におよそ800軒あったという屋台。しかし、その後は道路で飲食することへの衛生面や安全性が叫ばれ、屋台営業の許可が格段に厳しくなった。そしてほとんどの屋台が閉店。その代わり、飲食しないテイクアウト専門のキッチンカーが増加。そんな中、屋台ラーメン「しゅんやっちゃん」店主・落合俊哉さんは、4年前新たに屋台を始めた。中古のリアカーを買い、宮大工だった父親と製作。駐車場を持っていたため、道路ではなく私有地で開業。五感を刺激する屋台のライブ感は、体験を重視する今の時代にフィット。気づけばSNSで拡散され、わざわざ訪れる人気店に。