通常国会で自民党は、“衆議院憲法審査会で大規模災害など緊急事態の対応を巡る憲法改正の条文案の作成に入りたい”と繰り返し提案し、日本維新の会や公明党、国民民主党も同様の主張をした。岸田総理大臣は先週の党首討論でも、立憲民主党の泉代表に対し、具体的な条文案の作成について議論を始めるよう協力を呼びかけたほか、会期末を前に開いた記者会見では、“改正の機会を国民に提起するのは政治の責任だ”と強調した。国会はきのう閉会したが、自民党は条文案の作成に入ることも念頭に、あす憲法審査会の幹事懇談会を開き、今月27日か来月4日に審査会の閉会中審査を行うことを提案している。これに対し、立憲民主党は泉代表が党首討論で“われわれはずっと審議に応じているし、真摯に議論している。論点があるのにそれをすっ飛ばして何をするのか”と述べるなど、条文案の作成に入ることについては時期尚早だとして慎重な姿勢を示している。このため、閉会中審査について応じるのは難しいという意見が出ている一方で、自民党だけでなく日本維新の会なども開催を求めていることから、党内で対応を検討する方針。