衆議院の予算委員長を野党が担うという異例の事態となった。予算委員長とは一体、どんな権限を持ちそして今後どう影響していくのだろうか。VTRにもあったが予算案の審議はもちろん政権のスキャンダル追及の舞台ともなってきたのがこの予算委員会。その重要な運営を取り仕切る予算委員長には強い権限が与えられている。例えば、開会の日時、発言時間を決める権限、そして委員が規則に従わない場合などに発言を禁止したり退場を命じたりできる権限。表決に付するつまり、採決ができる。野党が予算委員長になったことについて政治部官邸キャップの千々岩森生記者に聞いた。ポイントは2つある。1つ目は特に重要なのが日程を決めて採決を行えること。委員長が与党ならば審議の主導権を握って場合によっては強行採決もできた。ただ、委員長が野党になれば与党の思いどおりの採決はできなくなる。2つ目、もう1つ重要なのが答弁者を指名できる。質問者が総理に答弁を求めてもこれまでは他の閣僚や官僚を指名することで総理を守ることができた。ただ、委員長が野党になればこういった手段は取れず総理をターゲットにした質問が延々と続く可能性もある。
政府与党は臨時国会で補正予算案の審議をして年内の成立を目指す考えで、年明けからは来年度予算案の審議も始まる。千々岩森生官邸キャップは、「与党側は今後、野党側の要求もくみながら国会運営に当たる必要が出てくる。事前に与野党が協議して双方が納得する予算を編成するか審議の中で野党の要求をくんで修正して、成立させるしかなく異例の国会となるのではないか」とみていた。
政府与党は臨時国会で補正予算案の審議をして年内の成立を目指す考えで、年明けからは来年度予算案の審議も始まる。千々岩森生官邸キャップは、「与党側は今後、野党側の要求もくみながら国会運営に当たる必要が出てくる。事前に与野党が協議して双方が納得する予算を編成するか審議の中で野党の要求をくんで修正して、成立させるしかなく異例の国会となるのではないか」とみていた。