ホワイトハウスの目と鼻の先にある通り。約100mにわたり地面に通りの名前である「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命は大切だ)」と描かれている。きっかけは、5年前、黒人男性が白人警察官に押さえつけられ死亡した事件。各地で人種差別への抗議デモが広がる中、ワシントン市長は「黒人の命は大切だ」と描いた通りをつくった。「黒人差別の解消」の象徴として観光名所にもなっていたが、先週廃止が決まり、10日には撤去工事が開始された。市長の急な方針転換の背景にはトランプ政権の与党・共和党の圧力がある。地面の文字を消し、通りの名前を改称しない限り、政府からの交付金を停止する法案を提出。トランプ政権は金の力で国民の声をも押さえつけようとしている。