食の欧米化などにより生産消費共に牛乳大国として成長した中国だが、日本と同じく酪農家の廃業が進みその数が急激に減っているという。中国東部の黒竜江省は牛乳の生産量が多いことで知られる地域だが、牛乳価格の下落に加え、飼料が高騰したこともあり経営が悪化、中国全土で5年間で酪農家が7万戸から2万戸に激減した。さらに2000年ごろから中国政府は「300頭以上の牛を飼う大規模酪農家に限り補助金を支給する」という政策を打ち出し、大規模集約化を推し進めた。国内では新鮮な牛乳の流通が拡大し消費を後押しする一方、大規模な酪農家の登場で中小酪農家の経営はさらに悪化している。