内閣府の資料に基づくイメージ映像を紹介。専門家によるといつ起きてもおかしくはないといわれているのが富士山の噴火。そして、ライフラインに甚大な被害を及ぼすと考えられるのが噴火すると降ってくる火山灰。噴き上げられた火山灰は東京都心に到達する予測も出ている。富士山から遠く離れた場所でも私たちの生活に大きく影響する。そこできょう気象庁は富士山などの大規模な噴火が起きた際の火山灰について降灰警報を出すことも視野に入れた議論を始めたという。江戸時代に起きた富士山の宝永噴火では今の東京を含む首都圏の広い範囲に火山灰が到達したことが分かっており、文京区の東京大学のキャンパス内でも当時の火山灰が実際に見つかっている。こうした大規模な噴火が起きた場合、内閣府によると富士山に近いところでは50cm以上、神奈川県の厚木市では20cm以上、東京の新宿でも10cmほどの火山灰が積もるという想定もある。火山灰は10cmどころかわずか数ミリでも積もると停電、通信障害、上下水道の断水や使用制限そして鉄道や空の便がストップするといった恐れがある他、火山灰で視界が悪くなるので交通渋滞や通行止め。そして、火山灰に雨が降ると重みで住宅が倒壊する恐れもあり私たちの健康にも目や鼻、気管支などに異常を及ぼす危険がある。日本にはいわゆる活火山が111もある。きょうの有識者による検討会では富士山の噴火などで30cm以上の火山灰が大量に降り積もることが想定される場合に降灰警報などを出して警戒を促すことを視野に入れて検討していくという。