住宅ローンにも関係する長期金利について。長期金利の代表的な指標となっている10年ものの国債の利回りが、きのう一時0.940%をつけて、およそ6か月ぶりの水準まで上昇した。これは日銀がきのう、1回あたりの国債の買い入れ額を減らすと発表したことへの反応。大量に国債を買い入れている日銀が額を減らすと、需給の関係で国債の価格は下がる方向になる。国債は価格が下がると金利が上昇する関係にあるため、長期金利が上昇したということになる。日銀が買い入れ額を減らす理由について、市場では金融政策の正常化に向けた動きだという受け止めが広がっている。日銀はことし3月に利上げに踏み切ったが、投資家は大量の国債の買い入れをどう縮小させるかにも注目していた。国債の買い入れ額を減らして金利が上昇すると、利回りが高くなる。するとその通貨が買われて値上がりしやすくなるため、円安対策だという見方も市場では出ている。ただ、長期金利の上昇は住宅ローンの固定金利に連動するため、今後の金利の動きに注意を払う必要がありそう。