日銀が、過去25年間の金融緩和策の効果や副作用を企業に尋ねたアンケート調査の結果を公表した。アンケートはおよそ2500社を対象に、過去25年間の金融緩和策が経営にどのような影響を与えたかを複数回答で尋ねた。それによると、全体の7割以上が「金融機関からの借入金利の低下が効果があった」という回答で、経営や前向きな投資の支えとなったという受け止めだった。一方、「副作用があった」という指摘も全体の7割以上に上った。具体的には、円安による原材料コストの上昇や、新陳代謝の停滞、低価格競争が激化したことなどが挙げられた。この調査を行っている理由について。日銀は3月にマイナス金利政策を解除して、いわゆる伝統的な金融政策に戻そうとしている。そのためにも、過去の非伝統的な金融政策を分析する多角的レビューを進めている。日銀はきょう、外部の有識者を招いた2回目の討論会を開く予定。過去の政策をどう総括して、今後に反映させていくかが注目される。