来月総選挙を控える英国で、与党・保守党を率いるスナク首相と最大野党・労働党のスターマー党首による初めてのテレビ討論が行われた。スナク首相は、インフレの抑制など実績を強調するとともに、「野党・労働党の政策が実行されれば2000ポンド(約40万円)の増税になる」と繰り返した。一方、スターマー党首は「増税はエネルギー企業など一部に限られる」と強調するとともに、「14年間にわたる保守党政権により経済は混乱した」と批判を強めた。また、不法移民問題をめぐってスナク首相はアフリカ、ルワンダに強制移送する政策を成果としてアピールしたが、スターマー氏は移送計画を取りやめる方針を示している。討論後の世論調査「どちらが優勢だったか」:スナク氏51%、スターマー氏49%(「YouGov」調査)1657人が対象。世論調査ではスナク氏がわずかに優勢だったが、各市町村における支持率では野党・労働党が保守党を約20ポイント上回っていて、政権交代の可能性が指摘されている。