- 出演者
- 片山千恵子 宮崎美子 宇治原史規(ロザン) 山之内すず
オープニング映像。
新聞やテレビのニュースを見ない若者が増加。SNSから得られる情報だけでは偏りが生まれるため、ニュースで話題になっている闇バイトについてよく知らずに応募してしまう原因に。コロナ禍以降、求人側と求職者側がSNS上で直接メッセージをやり取りする事例も急増。行政も仮想身分捜査など対策を進めている。専門家は「自己責任論が強くなっている」「役所の窓口に行くことを恥ずかしいと感じる若者もいる」とし、生活保護などに頼ることが許容されるような社会づくりが重要と主張。警察への相談は「#9110」へ。
物価高もあり、今年の春闘で賃上げ率は33年ぶりに5%台に。依然として苦しいのは中小企業の労働者。賃上げ率は4.45%と大企業には及ばない水準。中小企業の賃上げには生産性UPが不可欠。無駄を出さずに利益を増やす仕組み作りには、デジタル技術を活用するDXが注目されている。伊勢神宮近くの老舗食堂では、来客数・販売数を予測するAIを導入。備品の自動注文システムも。こうした取組で売上高は12年間で6倍に。利益も増え、従業員の賃上げにもつながった。
物価高・賃上げについてトーク。物価高の主な要因は原材料価格の上昇、輸送費の上昇、人件費の上昇、円安。政府は最低賃金1500円への引き上げを前倒し、電気・ガス料金への補助などの対策を実施している。
日本初の女性弁護士で後に裁判官になった一人の女性を描いた連続テレビ小説「虎に翼」。過去実際にあった裁判や事件をモチーフに様々な偏見や差別に対する問題が正面から描かれている。現代にも通ずる生きづらさを描いた物語は多くの人たちの共感を呼び司法への関心を寄せるきっかけになった。
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- 連続テレビ小説 虎に翼
2024年はマイノリティーの人たちにとって画期的な判決が相次いだ。10月、同性カップルなどが国を訴えた裁判で東京高裁は「同性婚を認めないのは違憲」と判断。旧優生保護法のもとで不妊手術を強制された人たちが国を訴えた裁判では最高裁が憲法違反と判断した。そして今年は刑事司法が抱える課題が浮き彫りになった年でもあった。1966年、静岡県で一家4人が殺害された事件で死刑が確定した袴田巌さん。無実を訴え裁判のやり直しを求め続け今年9月のやり直し裁判で静岡地方裁判所は捜査機関によって証拠がねつ造されたと指摘し無罪を言い渡した。
袴田巌さんの事件が冤罪だと証明された事件について。宇治原史規は無罪が証明された事に関しては良かったとしつつ、失われた時間は戻ってこないとコメント。冤罪の証明に関して時間のかかることについて触れた。連続テレビ小説 虎に翼の制作に携わった清永聡さんが取材に際して目にした昭和初期の冤罪事件の判決文「あたかも水中に月影をさくせんとするの類」という文言に関して、実態のないものをつかむ、転じて犯罪の事実そのものがないことを示しているのだとし、中国の故事から由来するものだとした。
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- 袴田巌連続テレビ小説 虎に翼
連続テレビ小説 虎に翼で描かれたでっち上げの贈収賄事件、帝人事という事件をもとに現在の司法における問題、自白の強要などが描かれている。ドラマの中では検察の横暴を断罪したが、こうした問題は今も解決していない。不動産会社の元社長の男性が横領事件に関わったとして逮捕された5年前の事件、その後の裁判で無罪が確定しているが、検察による取り調べが違法だった男性は検察を訴えている。
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- 山岸忍帝人事件連続テレビ小説 虎に翼
冤罪事件を生む不当な取り調べがなくならない理由について話す。紹介したVTRでは冤罪で検察を訴えている男性が「検察の描いた通りになるよう取り調べが進められる」と述べていたが、これを受けて宇治原史規は検察の見立て通りの自白を取らなくてはいけない雰囲気があるのはテレビなどで感じると述べる。清永聡は検察にも正義があり、特に被害者のいる事件では被害者の代わりに罰することが必要と考えているとし、袴田巌さんの事件を例にし、事件は4人が殺害されており、犯人を捕まえて罰しなければならないとしつつ、それでも冤罪となる人物を罰してはならないとした。そのうえで第三者機関の必要性、再審制度の見直しが必要だとした。また法学部出身の宇治原史規は裁判などに関して厳格なもので誰が裁いても同じ結果になると考えていたが、人によって違う結果がでることに驚いたと当時を振り返る。裁判官によって考え方の違いが出るものに関して、清永聡は同性婚に関する集団訴訟を例に出す。各地の地方裁判所では同性婚を認めないことが違憲か合憲かと判断が別れている。ただ高等裁判所は違憲と判断し、全国的にも違憲であるという判断に流れつつある。今後は国会でこの問題を話し合うことが大切だとした。国会でこの議論が進まないことに関して相澤祐子は与党支持者の反対のあるテーマは議論が進みにくいと現状を述べ、裁判所は新制度を作れず憲法上での判断をするしかないなどと述べた。同性婚の問題に関して宇治原史規はデリケートな問題だが、こうした問題をしっかりと議論し着地させる方向に持っていかなくてはとする。山之内すずは同性婚に関する意見を述べるにあたり怖さがあるなどと話した。
宮崎美子、宇治原史規、山之内すずがNHKの解説委員と2024年のニュースを振り返る。パリオリンピックで柔道男子・阿部一二三選手が五輪連覇。ブレイキン女子・AMI選手が金メダル。陸上女子やり投げ・北口榛花選手が金メダル。日本代表は45個のメダルを獲得。パラリンピックで車いすラグビーが金。車いすテニスで小田凱人が優勝、18歳での金メダルは史上最年少。大リーグでドジャース・大谷翔平選手は打者に専念した今シーズン、50本塁打50盗塁という前人未到の記録を達成、来年は二刀流での復活が期待される。
今年行われたパリオリンピックを見て、山之内すずは「自分はこんなにスポーツで泣けるのか」と驚いたと語る。小澤正修は女性アスリートの世界進出が目覚ましいとコメント。20世紀、オリンピックで日本の女子選手のメダル獲得は8個。今大会で女子選手は金メダルを8個獲得していると語る。また大谷翔平選手は50本塁打50盗塁、2年連続のMVP獲得と、さらに指名打者として初のMVPとなった。小澤正修はスポーツ心理学の観点から「自己決定力」の5段階を示し、大谷選手の自己決定力はその一番上の段階、没頭している状態にあるからこそこれだけの活躍ができるのだとした。スタジオでは各々の仕事に関してこの「自己決定力」の5段階のどこにあるのかを話した。
自民党派閥の政治資金パーティーを巡る問題。自民党新総裁となった石破茂氏は総理大臣就任後僅か8日で衆議院を解散、選挙に挑んだ。自民党と公明党が過半数割れ、30年ぶりの少数与党となった。補正予算案を国会提出する前に、国民民主党が議論に入って年収103万円の壁、ガソリン減税などが盛り込まれることになった。
宮崎美子、宇治原史規、山之内すずがNHKの解説委員と2024年のニュースを振り返る。衆院選で自民党と公明党が過半数割れ、30年ぶりの少数与党となった。補正予算案を国会提出する前に、国民民主党が議論に入って年収103万円の壁、ガソリン減税などが盛り込まれることになった。
宮崎美子、宇治原史規、山之内すずがNHKの解説委員と2024年のニュースを振り返る。ロシアによるウクライナへの軍事侵攻は3年目に突入。ロシアは北朝鮮との軍事協力を強化。パレスチナのガザ地区ではイスラエル軍の激しい攻撃で住民の9割以上が家を追われた。イスラエル軍はレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラを攻撃。イランはイスラエルへ弾道ミサイルを発射。英国の総選挙では野党労働党が大勝。フランスではマクロン大統領の与党連合が大敗。米国大統領選挙で民主党のハリス副大統領に共和党のトランプ前大統領が圧勝。
宮崎美子、宇治原史規、山之内すずがNHKの解説委員と2024年のニュースを振り返る。世界人口の半数近くが住む70を超える国と地域で重要な選挙が行われ、現状に対する不満や不安が現職候補や与党には逆風になった。米国大統領選挙で共和党の候補が民主党の候補を得票数で上回るのは20年ぶり。共和党は上下両院で多数派を占め、トリプルレッドとなった。トランプ氏は1期目とそんなに変わったことはしないとみられている。日本政府は日米関係を維持・強化の方針は変わらないが、多国間の協力をさらに強化して国際情勢が厳しい時に対応していきたいとしている。トランプ氏は就任式で演説する内容のテーマを「Unity(団結)」としている。高橋祐介は、トランプ氏のクライマックスは独立250周年祝賀行事や有人月面探査計画がある2026年の7月4日がターゲットとみている。
スタジオでは来年はどのような年になるか期待できることを聞く、今年はネガティブな話題が多かったが明るい未来を諦めずに歩み続けたいと話し、2025年も世界情勢に注目していきたいなど話した。
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2024年9月22日(14:00)