中国では持ち家のない人の間で、劣悪な密集住宅地に住まざるを得ない人たちが増えていて、政府も対策に乗り出している。新華網によると、何立峰副首相は地方政府が買い取った物件を、公営住宅として貸し出すよう促した。この公営住宅は一定の条件を満たせば応募可能で、入居できれば比較的安い家賃で住み続けられる。また、公営住宅の建設計画も進んでおり、2021年から来年までに、650戸の公営住宅を建設するとし、40の主要都市で約2000万人の居住を目指している。英国学術誌「テイラーアンドフランシス」は「低所得層に低価格の賃貸住宅を提供するという政府のこれまでの試みは、成功していない。低所得者を装った中流階級の個人が入居しているケースが多く、真に困窮している人々に回っていない」と指摘。柯隆は「中国では賃貸契約などに関して、法の執行がきちんと行われていないため、契約を一方的に破棄しても罪に問われることがない。賃貸契約の文化が根付いていない」などと説明。萩谷さんは「弱者救済という意味ではいい面はあるが、収入が上がらないから地方政府の財政難になるという政策としてはよくないと思う」などとのべた。月曜日に行われた日中韓首脳会談では、3カ国のFTA=自由貿易協定の実現に向けた交渉を加速することで一致した。しかし柯隆は「日中韓の後ろにはアメリカがおり、アメリカが同意しないと合意はありえないが、意見交換をする場としては意味がある」などとコメント。