東京・北区の「お菓子の種屋」では、うまい棒やソースせんべい、ヤングドーナツなどの値上げが続き、約60年勤務する店員も値段を把握しきれなくなっていた。豊島区にある老舗「上川口屋」では、コロナ禍を経て外国人客が急増するも、値上げで子どもの足が遠ざかったという。江戸川区の「トミーショップ」には、平日でも子どもたちが途切れることなくやって来る。店は、2年前にリニューアルし、子連れの若い世代も来やすいように外観をポップなデザインにし、ベビーカーが通れるように通路を広くした。50代以上が多かった客層が若返り、売上は5割増えたという。駄菓子文化を次の世代に引き継ぐための努力が続いている。