太平洋で取れるクロマグロの資源管理を話し合う国際会議が、北海道釧路市できのうまで開かれていた。クロマグロは「本マグロ」とも呼ばれていて、マグロの中では最も高級とされている。太平洋でのクロマグロの漁獲枠は、30キロ以上の大型はこれまでと比べて50%、30キロ未満の小型は10%増やすことで合意した。これにより日本の漁獲枠は大型で2800トン余り、小型で400トン増えることになる。増枠になったのはクロマグロの資源量が増えたためで、太平洋のクロマグロは乱獲などの影響で、親の魚の資源量は2010年には1万2000トン余りまで減少。規制を強化した結果、2022年の資源量は14万4000トン余りにまで回復した。クロマグロの価格について、北海道大学・濱田武士教授は「額面通りに漁獲量が増えると、その分の流通量は増える。単純に50%増えたから50%安くなるというものではないが(値段は)緩む方向で、消費者にとっては悪くない話」と述べた。今回の合意内容はことし11月に正式に決定される見通しで、水産庁は正式に採択されるよう引き続き交渉を進めていきたいとしている。