北海道の函館の港に戻ってきたのはイカ釣り漁船である。スルメイカ漁が今月解禁となり、初水揚げを迎えた。しかし漁師は「イカはいねぇ」などと話した。今年初日の水揚げ量は約200kgと去年の約1.3tの6分の1以下になっていて、記録的な不漁となった。初競りではご祝儀相場もあり、生きた状態の最高値は1kg8000円と去年の倍以上の高値で取り引きされたが、不漁は今後も続くとみられている。農林水産省によると去年の国内漁獲量は282万3400tで前年を4.3%下回り過去最低を記録した。特にサンマやサケ類などが深刻な不漁となっている。 更に新宿区にある「和定食 麦めし いとう」では漁獲量減少による値上げの波があるとのこと。2代目店主の伊藤文孝さんは「前日と今日の仕入れ値でも2倍違う。値段が読めない」などと話した。さばの味噌煮定食は以前は850円だったが、現在は1100円になっている。専門家は水産資源の減少により今後も価格の上昇傾向が続くと指摘している。