1年後の春、再び沼へと向かった。今回は水中ドローンとダイバーの二手に分かれて沼底を探索。水深4.8mのところで、エゾサンショウウオの卵を発見した。ほかにも次々と卵が見つかった。産卵が行われるのは夜。沼の底に潜ってみると大人のサンショウウオを発見した。オスたちは競うように集まりメスの産卵のタイミングを伺っていた。こうしたサンショウオの繁殖行動を沼底で捉えたのは日本で始めてのこと。しかし残念ながらエラがついたエゾサンショウウオは見つけられなかった。倶多楽湖の集団も最初から完全な水中生活型ではなく、深い所で産卵する者の中から段々現れたと考えらている。これこそがウーパールーパー型へ分かれる前の段階とも言えそう。