千葉大学と理化学研究所などのグループはiPS細胞から作り出した「ナチュラルキラーT細胞」を「頭けい部がん」の患者に最大約5億個を投与する治験を進めてきた。その結果、投与した8人の患者で治療開始から約6週間後、5人は比較的がんの進行が抑えられ、このうち2人はわずかに小さくなった。患者の1人には全身に発疹が出るもその後回復し、安全性が確認できたとしている。ナチュラルキラーT細胞はほか免疫細胞を活性化させる働きもあり、がんが縮小した2人の血液を調べたところ、治療前と比べて免疫の働きが強まっていたという。グループは治療効果をさらに高めるため、別の種類の免疫細胞も同時に投与する臨床研究を進めている。千葉大学・本橋新一郎教授は「ベストなものを最終的に患者に投与する。対象疾患を広げていけるか臨床試験を進めていく」と述べた。
