千葉県最大の地方銀行・千葉銀行は、県内3位の地方銀行・千葉興業銀行の株式の20%近くを取得する方向で調整を進めていることが分かった。関係者によると千葉銀行は、千葉興業銀行の20%近くの株式を大株主となっている投資ファンドから取得する方向で調整を進めている。千葉銀行は200億円規模で株式を取得するという契約を近く投資ファンドとの間で結ぶ見通しで、将来の経営統合も視野に入れながら具体的な連携強化策について今後協議すると見られる。日銀の利上げ以降、いわゆる金利のある世界が進み、金融業界では利ざやが見込める貸し出しやその原資となる預金の獲得を巡って競争が激しくなっている。こうした中、地方銀行でも顧客を獲得するための戦略や経営基盤の強化が喫緊の課題となっていて、今後ほかの地域で地方銀行どうしが手を組む動きが活発になる可能性もある。