きのう首都・ハノイで行われたアメリカとベトナムの首脳会談。その後の記者発表でバイデン大統領は「両国はベトナム戦争の後、関係修復に取り組んできた」と振り返った上で「重要な一歩だ」と会談の意義を強調。両国の外交関係を「包括的戦略パートナーシップ」に格上げすることで合意したと明らかにした。また、チョン書記長は「アメリカと全面的に協力する用意があり、この協力は全世界に利益をもたらす」と述べた。ベトナムは隣国・中国とは南シナ海の島々の領有権をめぐり対立しているものの、経済的には深い関係がある。ロシアとも長年武器の購入を通じて関係を深めてきた。しかし最近はアメリカとの経済関係も拡大。製造拠点を中国からベトナムに移すアメリカ企業が増加している。バイデン大統領としては、安全保障や経済など幅広い分野でベトナムとの関係を強化することで中国とロシアを牽制する狙い。