最低賃金は、企業が労働者に最低限支払わなければならない賃金で、現在の時給は全国平均で1004円。午前10時から、厚生労働省の審議会で大詰めの議論が行われていて、9時間以上たった現在も続いている。関係者によると、審議会では、物価高が続いていることや、春闘の賃上げ動向などを踏まえて、全国平均の目安で、過去最大となる50円程度引き上げる方向で最終的な調整が進んでいる。議論はきょう、決着する見通しで、このままいけば、全国平均の時給は1050円台半ばとなる。これまでの議論で、労働者側は「物価高で労働者の生活が厳しさを増している」などとして、大幅な引き上げを求めているのに対し、企業側は「中小零細企業を中心に、価格転嫁が進まず、十分な賃上げができていない」などとして、大幅な引き上げには慎重な姿勢を示している。春闘で高い水準の賃上げが広がる中、去年に続き、過去最大の引き上げとなるか、注目される。