病院や自宅で亡くなり身寄りがないなどの事情で遺体の引き取り手がない場合、死亡した場所の自治体が火葬することが法律で定められているが、その手順に国の統一した基準はない。高齢化が進み、1人暮らしの世帯も増える中、自治体が遺体を長期間火葬せずに、葬儀会社に預けたままにしたり、火葬したあとに親族が名乗り出てトラブルになったりするケースも起きている。こうした実態を把握するため、厚生労働省から補助金を受けて日本総合研究所が先月から今月にかけて自治体の対応について初めて調査を行った。その結果、墓地埋葬法に基づいて火葬した際の対応開始から火葬までの平均的な期間を尋ねたところ、全国1038の自治体が回答し、2日以内が161、3日から4日が228などと、おおむね1週間以内を挙げた自治体が多くあった。一方で、1か月以内が47、2か月以内が32、3か月以内が16などとばらつきがあることが分かった。厚生労働省は調査結果を踏まえて自治体の対応の在り方を検討し、今年度中に報告書をまとめる方針。