政府が基礎年金の底上げを見送る方向となった理由の1つが、財源として会社員らが入る厚生年金の積立金を活用する方針だったこと。これに対し自民党内からは「社会保障制度を理解していない参院議員ほど反対している」などの声が上がっていた。夏に選挙を控える参議院議員から国民から厚生年金の流用と批判されるのではないかとの懸念の声が上がっていたという。自民党には年金を巡り過去に苦い経験が。2007年には消えた年金問題の影響で参院選で惨敗し2年後に政権交代となった。選挙を目前に控える中、改革を事実上先送りした形。自民党幹部は今日もこの法案をめぐり協議を行ったが、年金制度は今後どうなるのか。