BofA証券・山田修輔氏によると、きょうの為替(ドル円)の予想レンジは146.00円~147.50円。市場では対日関税への影響や選挙リスクも意識され始めている。注目ポイントは「夏の非対称リスク」。参議院選挙で焦点となるのは政治リスクと財政リスクがあるが、与党が負けると政治リスクが上昇し日銀が利上げしにくくなる。野党は減税を提唱しており、与党が負けると財政リスクが意識される展開になる。為替市場に財政リスクはさほど織り込まれておらず、与党が負けたときの円安の幅と比べると、勝ったときの円高の幅は抑制されるのではないか。日米交渉において、円高誘導的な合意はないと考えられる理由は3つ。「日本は恒常的に為替介入していない」、「対米投資や農産物購入等の方が為替合意よりも米有権者に分かりやすい」、「日本は直接投資や米債券購入で最大級の対米投資国」。海外投資家は円高誘導、ドル安誘導の可能性を意識している。日米交渉が停滞している間は、日銀の利上げ期待が後退し円安。合意がなされると、為替合意を含まなければその他の合意は円安優勢となる可能性はある。