米国のトランプ次期大統領が前の任期を終えたあと、最高機密を含む文書を自宅で不正に保管していたとされる事件について、連邦控訴裁判所は26日、検察側の求めに応じて、トランプ氏について控訴の取り下げを認めた。検察側は、前日、起訴の取り下げが裁判所に認められたおよそ4年前の連邦議会乱入事件を巡る裁判と同様、大統領の在任中に訴追起訴しないという従来の司法省の立場から取り下げを求めていた。これでトランプ氏が連邦法違反の罪に問われた2つの刑事裁判が終了した。2つの事件の捜査を担当したスミス特別検察官は、裁判所に提出した書面の中で、訴追した判断に変わりはないとしていて、事件について最終的な報告書を提出したうえで、トランプ氏が来年1月に大統領に再び就任する前に辞職すると報じられている。