仙台市の東北大学に残る100年前の地震の波形記録を元に専門家が当時の地震の規模を割り出した。関東大震災はこれまでマグニチュード「7.9」の地震と推定されていたものの東京などの地震計が破損し、解析に耐えうる記録が少なく根拠に乏しいと言われていた。名古屋大学の武村雅之氏は仙台など各地に残る波形記録に着目し、気象台や大学を訪ね資料を集めて地震の規模をマグニチュード8.1±0.2と割り出し、阪神淡路大震災を上回ることを裏付けた。100年前の波形が残る宮城では当時震度3程度の揺れを観測したとされているが、今同じ地震が起きた際は新たな被害が想定される。東日本大震災では震源から700キロ以上離れ、震度3だった大阪市でも55階建てのビルが揺れた。武村雅之氏は予測の難しい災害だからこそ過去の記録を辿ることが未来の防災に繋がるなどと述べた。