リニア中央新幹線の起点となる東京・品川駅の工事の様子が、地元の人たちに初めて公開された。駅のホームから約13m下にある工事現場が見学場所。また配布されたタブレットで、リニア中央新幹線が走るイメージ映像も見ることができた。東京から大阪まで総事業費約9兆300億円をかけて整備が進められるリニア中央新幹線。現在、工事が進められている東京・品川と名古屋の間は、東海道新幹線と比べて約時間短い40分でつながるとしている。しかし、工事は順調には進んでいない。水資源など環境への影響を巡って静岡での工事が進まず、開業は当初目指していた2027年から大幅に遅れている。静岡県・鈴木知事は9月、ボーリング調査の実施を了解したが、開業は早くても2034年以降になる見通し。岐阜県瑞浪市のトンネル工事現場の周辺では、井戸の水位の低下や地盤沈下も起きていて、工事が影響している可能性がある。JR東海に対し、原因の究明や被害の拡大防止などを求める声が上がっている。