名古屋を中心に活動している手話ロックバンド「BRIGHT EYES super−duper」を紹介。メンバー4人のうち、ドラム以外の3人は耳が聞こえず、ボーカルは歌とともに手話で歌詞を届ける。リーダー・木村正明さんは10代のころテレビで見たミュージシャンの姿に憧れてギターに興味を持った。耳が聞こえなくても音楽を演奏してみたいと、すぐに名古屋のろう学校の友人と音楽クラブを作ることに。当時教師としてろう学校に赴任したばかりの成田佳総さんが顧問を引き受け、自身もドラムとしてバンドに参加した。ただ、いざ演奏を始めてみるとリズムを合わせるだけでも苦労したという。ドラムの低音の振動や背中から感じる大音量のスピーカーの響き、さらにアイコンタクトも取り合いつつ少しずつ演奏の一体感を身につけていった。活動は35年続いている。能登半島地震のチャリティーライブでは、40分間のステージで力強い歌声と手話、大迫力の演奏を届けた。木村さんは「聞こえないから音楽は無理ではなく、一緒に楽しめることをみなさんに知ってほしい」などと話した。