マンション管理会社の元課長の男が、大阪・吹田市のマンション管理組合の修繕積立金約4700万円を着服したとして、業務上横領の疑いで逮捕された。男は14のマンションの管理組合口座から総額約9億1474万円を引き出した疑いが持たれている。さくら事務所マンション管理コンサルタント・土屋輝之氏によると、管理会社が組合の資金を横領するケースは実は多いという。口座から出金する際は名前や必要な金額などを記載した伝票に組合の理事長のはんこが必要だが、過去のケースでは伝票の金額を改ざん、一度に複数の伝票に押印してもらうなどの不正もあるという。防ぐには、数ヶ月に1度開かれる組合の理事会で管理会社から通帳の原本を見せてもらう、オンライン上で毎月口座残高をチェックするなどこまめな確認が大事だとしている。管理会社が公表した調査結果では、競馬・競艇といったギャンブルや海外旅行、女性との飲食代といった遊興費に使われたことが伺われる。