政府の経済財政政策の基本方針「骨太の方針」がきょう閣議決定される予定。財政健全化の目標について、3年ぶりに具体的な時期を盛り込んだ。「2025年度の黒字化」を掲げたプライマリーバランスは、政策に使う経費をどのくらい税収等で賄えているかを示すが、来年度の黒字化は難しいと言わざるを得ない。内閣府中長期試算では今年度から来年度にかけて急激に赤字幅を縮小することになっているが、これはGDPが中長期的に実質2%成長する楽観的な想定と歳出を減らすという高いハードルが前提となっている。物価高対策や半導体支援などの経済対策に巨額の予算が編成される見通しで、歳出の抑制は難しい状況。現実的な具体策を打ち出すことが求められる。