今年1月2日、午後6時ごろ羽田空港に着陸した日本航空の旅客機が滑走路上で海上保安庁の航空機と衝突して炎上、海上保安庁機に乗っていた6人のうち、5人が死亡、機長が大けがをした。日本航空機の乗客乗員379人は全員脱出したが、乗客17人が医療機関を受診した。この事故の直後に設置された国土交通省の専門家委員会が再発防止策を取りまとめた。きょう公表された再発防止策によると、航空機に離着陸の許可を出す滑走路担当の管制官の負担を軽減するため、この管制官に対し離着陸の調整を補佐する別の管制官を1人ずつ新たに配置するという。新たな管制官は、ことし夏の繁忙期に間に合うよう新千歳など着陸回数が多い主要な8つの空港に配置する。設備面では航空機や車両が滑走路上にいる場合に路面のランプが点灯してほかの航空機などに警告する滑走路状態表示灯を主要空港に導入するほか現在も管制業務で使用している機体の位置を確認するモニターに音での警告機能を追加するという。
安全を巡る新たな動きは成田空港でも進んでいる。空港の現場で事故が増えていることを受けて空港会社が対策に乗り出すことになった。国土交通省によると、航空機の地上誘導や荷物の積み降ろしなどを行うグランドハンドリングの作業員らがけがをするなどの事故が昨年度の速報値で合わせて56件と統計を取り始めて以降、最も多くなった。成田空港会社によると成田空港でも昨年度は14件とこの5年で最多となっている。増える事故の背景にあると見られるのが人手不足だ。グランドハンドリングの従業員はコロナ禍で航空需要が落ち込んだため一時、全国で2割近く減少した。しかしコロナ禍のあとは日本を訪れる外国人観光客の数が急回復し国際線の利用客が最も多い成田空港ではグランドハンドリングの人手不足が顕著になっている。成田空港会社は事故の背景として人手不足の中、経験の乏しい作業員が増えている可能性があるとして対策に動いた。空港内の安全を専門に担う部署を来月、社内に初めて設け、総合安全推進部の中に5人程度が専従する安全推進グループを新たに設置。事故の分析や対策の立案などにあたる。空港会社は航空需要の増加が今後も予想される中で安全対策をさらに強化し安心して働ける職場を作っていきたいとしている。
安全を巡る新たな動きは成田空港でも進んでいる。空港の現場で事故が増えていることを受けて空港会社が対策に乗り出すことになった。国土交通省によると、航空機の地上誘導や荷物の積み降ろしなどを行うグランドハンドリングの作業員らがけがをするなどの事故が昨年度の速報値で合わせて56件と統計を取り始めて以降、最も多くなった。成田空港会社によると成田空港でも昨年度は14件とこの5年で最多となっている。増える事故の背景にあると見られるのが人手不足だ。グランドハンドリングの従業員はコロナ禍で航空需要が落ち込んだため一時、全国で2割近く減少した。しかしコロナ禍のあとは日本を訪れる外国人観光客の数が急回復し国際線の利用客が最も多い成田空港ではグランドハンドリングの人手不足が顕著になっている。成田空港会社は事故の背景として人手不足の中、経験の乏しい作業員が増えている可能性があるとして対策に動いた。空港内の安全を専門に担う部署を来月、社内に初めて設け、総合安全推進部の中に5人程度が専従する安全推進グループを新たに設置。事故の分析や対策の立案などにあたる。空港会社は航空需要の増加が今後も予想される中で安全対策をさらに強化し安心して働ける職場を作っていきたいとしている。