臨時国会が、きょうから始まる。きょうからの臨時国会で政府与党はまず、物価高対策や災害対策などが盛り込まれた補正予算案を成立させたい考え。ただ、衆議院で過半数を失った「少数与党」の石破政権にとって、補正予算案や法案を成立させるためには、野党の協力が不可欠。石破政権は協力を得る相手として当面、国民民主党にねらいを定めている。このため、石破総理大臣は、あす行う所信表明演説で、国民民主党の看板政策である「年収103万円の壁の引き上げ」を取り入れる姿勢を打ち出すことにしている。これにより、国民民主党の協力を得る道筋を確実にしたい考え。一方、この臨時国会では、政治とカネの問題への対応も問われることになる。石破総理は政治資金規正法を再改正し、政策活動費の廃止などを実現させることで政治とカネの問題にけじめをつけた形にしたい考え。しかし、立憲民主党などは政策活動費の廃止だけでは不十分だと主張し、企業・団体献金の禁止まで踏み込むよう求めていて、与野党が一致点を見いだせるかも焦点。