ヨーロッパでは厳しい移民政策を掲げる極右政党が各国で支持を伸ばしていて、その意味からも今回のフランスの選挙が注目されていた。英国BBCは移民が多く暮らすフランス南部マルセイユなどを取材し人種的に多様なコミュニティーの多くでは今回の選挙結果を祝う一方、意見が割れる移民に関する議論がこの選挙で終わることはないと伝えている。マルセイユでは多様な人々が暮らしてきた。ナイジェリア出身のバーのオーナーはそれを強みとして捉えている。社会を子供たちが住みやすくするようにしようと取り組んでいる。しかしフランスで国民連合が台頭し猛烈な半移民政策を掲げたことで、マルセイユの多くのコミュニティが憂慮している。マルセイユで起きた暴動に、国民連合や右派のメディアが飛びつき、暴動を野放しの移民流入と関連付けている。麻薬取引やギャングによる暴力など、マルセイユが抱える問題でも同じ状況。年金生活者の男性は治安を懸念している。しかしコミュニティは今も移民を地域になじませる方法を探っている。パリ郊外に集まった人々は選挙結果に胸をなでおろしている。しかし意見の割れる移民に関する議論がこの選挙で終わることはないとも承知しているという。