国立大学の病院長らが会見を行った。現金収支のマイナス病院は令和6年度と比較して25病院から8病院増えて33病院に。令和7年度の損益見込みは400億円を超える可能性があると明かした。危機的状況にあるひとつが「筑波大学附属病院」。待合室のソファーはボロボロで扉付近の壁は補修ができず粘着テープが貼られていた。本来は建て替えが必要だが予算が立てらない状況だという。赤字の大きな理由は人件費の増加。高齢化などで医療費が増加し病院に入るお金は年々増えているというが、人件費の増加や物価高騰の影響などから費用は増大。国立大学病院の赤字額は2023年度に60億円。昨年度は286億円。今年度は400億円を超える見込み。大阪の病院でも経営が苦しく機材の更新がままならない状態だという。病院の赤字は医療法人グループ内の別事業などで補填し黒字にしている状況が続いている。全国の病院の約6割が赤字という日本の医療現場。会見を行った病院長らは診療報酬の引き上げや財政支援などを求めているが、保険料や税金の負担を増やせるのか、難しい判断となる。