去年11月、クリストファー・ラクソン氏がニュージランドの首相に就任。就任後、初めて日本を訪問し、今夜、岸田総理大臣と会談し、両国の間で安全保障協力などを推進することで一致した。ニュージランドは北朝鮮の行動を監視するためにこれまで、自国の哨戒機などを日本に派遣。ロシアと北朝鮮が接近する中で、北朝鮮に対する国連安保理の制裁措置が形骸化しないためにも、監視活動を強化していくと明らかにした。ラクソン首相は日本訪問の前には、中国の李強首相を招いて会談。中国はニュージランドにとって、最大の貿易相手国である一方、ニュージランド議会が中国によってサイバー攻撃を受けたとされるほか、ニュージランド関係者が中国軍の訓練のために雇われていたことが明らかになるなど、安全保障上の懸念も浮上している。ラクソン首相は中国が派遣的な行動を強めている南シナ海の問題についても、より関与を強める姿勢だ。4月にはフィリピンを訪れて、マルコス大統領と会談し、経済と安全保障の両面での関係を強化することで合意。ラクソン氏は「ニュージランドは小さな国だが、この地域の安全により貢献していく」と強調していた。