イランは欧米などとの間で成立した「核合意」で国連の制裁を解除されたが、英・仏・独はイランが核合意に違反したとして制裁再開に向けた手続きを進めている。19日の国連安保理では制裁解除を続けるための決議案が否決され、今月末に制裁が再発動する見通しが強まっている。こうした中でイランの最高安全保障委員会は20日に声明を発表し、「ヨーロッパの国々の動きによってIAEAとの協力の道は事実上閉ざされる」として、制裁再開の場合はIAEAへの協力を停止する考えを示し強く牽制した。イラン政府は制裁再開を避けるために外交交渉を続けるとしているが、強硬派からはNPTから脱退すべきという意見も出ていて、どう対応するかが焦点となっている。